携帯基地局と健康被害ー利便性と背中合わせの問題に目を向けよう
内閣府消費者動向調査によると、携帯電話の世帯普及率は2023年3月時点で96%(2人以上世帯対象)、スマートフォンの普及が拡がっています。普及と共に電波を送る携帯基地局の設置も進んでおり、電話が繋がりやすい「プラチナバンド」という周波数帯を総務省が楽天モバイルに割り当てる、との報道もつい先日ありました。プラチナバンドはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクにはすでに割り当てられており、楽天に割り当てられたことで今後基地局の設置が更に進むことになりそうです。
世帯普及率が9割を超えている状況から見ても携帯電話は暮らしに必要なものになっていますが、その一方で携帯電話の普及拡大と共に、中継基地局設置に伴う健康被害や近隣トラブルも身近なところで発生しています。設置された局から逃れるため持ち家を処分し住居を変えざるを得ない状況に当事者を追い込むケースもあり、深刻な事態を生んでいます。
携帯基地局設置による健康被害は以前から問題視され、県内では鎌倉市が2010年、携帯電話等の中継基地局設置に伴う市民と事業者との紛争を未然に防ぐため、設置計画の概要等を近隣住民に事前に行うこと等を求める「鎌倉市携帯電話等中継基地局の設置等に関する条例」制定しています。最近では二宮町が、今年6月の二宮町議会において同趣旨の条例制定を求める陳情が採択されたことを受けて、住民への説明や報告、町への報告を求める要請文を電気通信事業者6社に送付、また隣の大磯町においても同様の要請が昨年行われています。
平塚市においてもこれまで電磁波による影響と思われる体調不良を起こしている方々がいます。
神奈川ネットワーク運動・平塚も、市に対し対策を講じるよう求めていきます。