やっぱり小手先だった、政治資金規正法改正

自民党派閥による政治資金パーティ収入不記載問題から改めてクローズアップされた「政治とお金」の問題。半年以上に渡り新たな問題が連日のように報道され、法改正の必要性が指摘されてきたにも関わらず、6月19日成立した改正法はまたも小手先のものに終わりました。政治資金パーティの公開基準はこれまでの20万円から5万円となったが回数制限は設けられず、数回やれば同じこととの抜け道付きです。企業団体献金は手つかず、市民がお金の流れをチェックしやすくするために必要とされた収支報告書のデジタル化とインターネット公表は義務付けられたものの(公表期間3年)、これまで国の官報や都道府県の公報で行われ過去分もチェックすることのできた報告書要旨の公表は、業務負担を減らすという理由で廃止されることになってしまい後退、また政党から議員個人に支給され公開義務のない政策活動費については、上限金額の設定や使用状況の公開に関する検討が必要とされるにとどまっています。またこの間の報道等で、企業が議員後援会に会費を納めることは禁止されているため、献金が認められている議員が代表の政党支部へ会費を入金させ、そこから後援会にお金を戻すという、詐欺まがいのことが行われていることも明るみに出ました。
最大政党派閥による組織ぐるみの裏金化問題をきっかけに再燃した「政治とお金」の問題。
明らかになった問題の数々を忘れず、引続き関心を持ち続け、改正を求めていくことが必要です。