スクールソーシャルワークとは?

神奈川ネット学習会参加報告

 日本におけるスクールソーシャルワーク(SSW)の創始者である山下英三郎さんから話を伺いました。
 少子化により子ども数は減少しているにも関わらず、不登校数は横ばい、学校における暴力行為や虐待件数は激増するなど、子どもを取り巻く環境は悪化しています。
 SSWは、問題に直面し、その置かれた環境に適合できない子どもと一緒に問題に向き合い、“子どものエンパワメント(力をつける)”と、子どもを取り巻く“環境を調整する”ことで問題を軽減するという、大変大きな役割を担った専門職です。
 平塚市では現在、拠点校方式として、15中学校区中2学校区に週1日7時間SSWが配置されています。加えて今年度から派遣方式がスタートしましたが、市内全小中学校43校を対象にたった1人が週1日弱だけ派遣されるというもの。平塚市でのSSW対応件数は2009年度11件、2010年度19件、11年度は9月ですでに16件になっているとのことで、質量併せての拡充が必要です。
 多くの人が精神的にも経済的にも余裕のない中で生活しており、そのしわ寄せが子どもを直撃しています。背景にある社会・経済的な問題の解決を急ぐとともに、子どもに寄り添うことのできる人が、専門職に限らず学校で、地域で増えていくことも大切ではないかと思いました。