13日、NPO法人市民科学研究所代表の上田昌文さんを講師に学習会を開催しました。
福島原発事故による放射能汚染に多くの人々が不安を抱えながら生活をしていますが、学習会では、放射能についての基礎知識を含め、事故後の汚染状況や、放射能のリスクから特に子どもたちを守るための手だてについて、話をしていただきました。
対策としては、まずは子どもたちの集まる場所の放射能汚染を除去すること、内部被曝をできるだけ避けるために、個人や厚労省が公開している水や食物の汚染データ(「全国の食品の放射能調査データ」等)を各自チェックし食材を選択していくことが必要とのことでした。
そこでネット平塚では、今後放射能測定チームを立ち上げ、子どもたちが利用する場所等を中心に放射性物質の集まる場所(ホットスポット)について調査することにしました。
横浜市港北区のマンション屋上から放射性物質ストロンチウムが検出され、横浜市が再調査に乗り出したように、市民の自主的な活動が行政を動かしています。
自分たちで出来ることから始め、見えた課題をもとに制度提案に取り組んでいきます。
≪原発労働の実態≫
本日15日、市内でホームレス支援を行っているサポーティングハウス「ひだまり」主催の講演会がありました。
講演者は40年間原発労働の実態を撮り続けてきた写真家・溝口健二さん。原子力発電の陰にはこれまでに50万人を超える被曝労働者がおり、多くは労災の認定も得られず“闇に消されている”こと、原発労働者の多くは出稼ぎや日雇いなど下請け労働者であり、被曝労働は差別構造の上に成り立っているとのお話でした。
3月の福島原発事故後、東電の社員が事故現場に入り修復作業に取り組む様子が伝えられました。東電への批判と不信が日に日に高まる中で、命がけで作業に取り組む人々を称賛する世論も高まりました。しかし、溝口さんによれば東電社員が現場に入ることは嘗てなく、またあり得ないことだったそうです。
原子力発電が、放射線除去のための床拭き、防護服の洗濯、パイプの補修や掃除をはじめとする下請け労働者の命を削る労働の上に成り立ってきたものであることを肝に銘じておかなければと思いました。